【本日の一冊】武道館
今日もまたアイドルが謹慎している。
恋愛が発覚して謹慎している。
私は男性のアイドルも女性のアイドルも好きだ。
ただ見ているだけで気分が良くなる。
多分そこには恋愛的な感情は皆無だ。
けれど、多くのアイドルは異性愛を前提に作られている。
恋愛がアイドルの職務規定に反するのは、疑似恋愛としてアイドルを見ているファンが多いからだろう。
特に、日本の女性アイドルの仕事の一つに水着でのグラビア撮影があるのは、そういった異性愛を前提にしているからではないだろうか?
私は、ファンの立場でアイドルの仕事の範囲というのを何年も考えている。
仕事だからと言ってプライベートも全て捧げるのが正しいのだろうか?
交際している人がいたら何か不都合なのだろうか?
特異な職業だからこそプライベートに縛りがあって当然なのだろうか?
中高生が仕事だからと言って水着になったり、学校行事よりアイドル活動を優先させたりしないといけないのだろうか?
中高生が仕事を第一にしないといけないなんて馬鹿げているのではないか?
じゃあ、ビジネスとして効果的に売り上げを上げるにはどうしたらいいのだろうか?
そんなことを悶々と何年も考え続けている。
自問自答と自己矛盾に答えはないみたい。
朝井リョウ著『武道館』では、そういった疑問をテーマにアイドルを描いている。
ラストの展開は、今のところ理想論でしかないかもしれないけれど、こういうことを考えるファンが増えれば増えるほど、
現実世界でもこの展開に近づいていけるのかもしれない。