高校生の頃、佐藤多佳子さんの『黄色い目の魚』という小説が好きだった。

16歳の二人の青春小説だ。

私はあまり読み終わった本を何度も読む方ではないが、この作品は何度も読んだ。

高校生から大人になるにつれ変わっていった本棚にもいつもこの本が並んでいた。

というわけで、最近再読してみようかなと思った。

が、ちょっと無理だった。

なんだろう。眉間の間が痒くて、心も痒い。

そう、多分この本に向き合っていること自体が恥ずかしくなってしまったのだ。

卒業アルバムをめくるように、昔の手紙を読むように、懐かしさとともに恥ずかしさが込み上げて来てしまう。

何度も読んでいた高校生の時の気持ちを思い出してしまうから。

私がこの小説を再読できるようになるのはもっともっと大人になってからだろうなと思う。

それまでずっと本棚で眠っていてもらおうかな。

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asukal

くまの○ーさんでいうところの○リストファー○ビンのポジション

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