こんにちは。
今日も競馬で銭を失いました。
毎回、パドックでやる気のありそうな馬を数頭選んでワイド(※3着までに入る2頭を当てる馬券の買い方)で買うことが多いのですが、大体負けるんですよね。
出走直後にダッシュして最後に捲られてしまう子を選んでしまいがちで本日もそのパターンでした。
確かにやる気はあるよね。
結局やる気のある馬は分かるのに勝てる馬は分からない!!
さて、本日は伊坂幸太郎著『シーソーモンスター』を読み終えましたので、感想を書いていきます。
シーソーモンスター あらすじ
昭和後期、平凡な家庭を襲った家庭平和の危機。2050年、一人の手紙配達人を巻き込んだ世界平和の危機。物語は時空を超えて加速する!
https://www.chuko.co.jp/tanko/2019/04/005182.html
こちらの本には二編の小説が収録されていてそれぞれ、昭和後期と近未来が舞台となっています。
またこちら↓で紹介した『死にがいを求めて生きているの』と同じ”螺旋プロジェクト”の作品です。
シーソーモンスター ポイント
この小説のポイントを整理していきます。
ここからはネタバレを含みますので、見たくない方はアンジャッシュ児嶋さんがナチュラルカラコンを付ける動画でもみてください。
■シーソーモンスターは嫁姑戦争の物語
螺旋プロジェクトの肝となっているのが、海山伝説です。
海山伝説については先程の『死にがいを求めて生きているの』で説明をしましたので、よかったらご覧ください。
さて、今回の海と山は宮子という嫁とセツという姑の二人です。
単なる嫁姑問題かと思いきや、仲の悪さには祖先からの因縁かもしれないという流れです。
しかし、それだけではなく、間に挟まれる夫である直人の仕事上の悩みが大きな問題に発展していきます。
■スピンモンスターはAI暴走の物語
まず、こちらの海と山は水戸という配達人と桧山という警察官の同級生二人です。
遡ると、子供の頃お互いが乗っていた車が衝突し、両者とも家族を失ったり、突然学校の同級生になってしまったりと何かと引き合う二人です。
水戸はAI開発者からの手紙を配達することになったせいで、大きな陰謀に飲み込まれます。
その水戸の後を追うのが警察官の桧山です。
二人はお互い近づかないでおこうとしているのですが、運命のように引き合ってしまいます。
シーソーモンスター 感想
■やっぱり伊坂幸太郎!
『死にがいを求めて生きているの』を読んだらやっぱり朝井リョウさんらしい話だったし、『シーソーモンスター』を読んだらやはり伊坂幸太郎さんらしい話でした。
特に『シーソーモンスター』の方では単なる嫁姑問題だと思って読んでいると、諜報員だの死の秘密だのが出てきてやっぱり裏切らない伊坂幸太郎ワールドでした。
『シーソーモンスター』ではバブルの時代が舞台になっているので、冷戦や貿易摩擦などが出てきて想像が掻き立てられました。
『スピンモンスター』では、やはり謎解き要素も多くありドラマチックで伊坂幸太郎だなぁと思いました。
伊坂幸太郎読んだら伊坂幸太郎の本だった!となんとも当たり前のことを言ってますが、同じルールを踏襲していても、これほどまでに作家性が出るの面白いですね。
■近未来怖い
『スピンモンスター』では2050年が舞台だったので、今より科学技術が発展した世界となっていました。
確かに、デジタルの長所は後世もデータを残せることだけれど、残るが故の不都合さや、改竄可能な点なんかは実際に起こりうることかもしれませんね。
2050年には無理かもしれませんが、人間が見たものをログとして残す機能なんかはめっちゃありそうですよね。
というわけで、螺旋プロジェクト面白い!!!!
他作品もどんどん読み進めていきたいです。
今度は、『スピンモンスター』以前の物語、乾ルカさんの『コイコワレ』あたりから読んでいきたいと思います。
お付き合いありがとうございました。
では、また。